ぶりこらーじゅ

思いついたことを組み合わせて

生と死のはざまで

9月1日。夏休みの終わり。

高校生の自殺率が増加している、溌剌とした女子アナの声が耳を通り抜ける。元気よく語ることでもあるまい。
あるいは自殺というのは大したことないことなのかもしれない。生と死の間はそんなに遠くないものだという認識が広まってきているのかもしれない。死はあくまで情報として認知されるに過ぎないので、大騒ぎするほどのことではないのかもしれない。

自分が中高生の時は死にたいと思うのが当たり前だったので、自殺する高校生が増えているという事実にはあまり驚かない、まあ死ぬよな、と思う。それくらいに追い詰められてしまうような何かが彼らの、昔の僕の視界を包んでいたように思う。

自分に子供ができて、彼の、彼女の世界が死を選ぶほどに絶望的なものであったとして、その是非はよくわからない。その絶望を知らない方が幸せになるのか、絶望を知ってこそ愛を知る人になるのか、その因果関係は私にはわからない。わからないので多分まだ子供は欲しくない。

閑話休題。それはそれとして、絶望をどれだけ抱いたとして、最終的に死しか選ぶことのできない環境というのはあまりに社会というものが貧弱で、あまりに悲しすぎる。
遍く少年少女達が、死と生と、もう1つの武器を携えられる社会になることを願う。